高田靖久「お客様が「減らない」店のつくり方」

お客様が「減らない」店のつくり方 (DO BOOKS)
お客様が「減らない」店のつくり方 (DO BOOKS)

読むにつれて売込み臭が強くなっていって、最後は予想通り顧客管理システムを売り込まれるというガッカリ感を感じる本です。

本当に良いシステムなら、最初から「うちの顧客管理システムを使えばリピート率が上がって集客に困らなくなるので、その紹介をする本です。」って書けばいいと思うんですけどね。

売りたい気持ちをごまかしながら書くから、こんな本が出来上がるんですよね。

本質がなんたらとか言いながら、本を読む人の本質が見えていないのかなと思います。

内容的な話をすれば、顧客管理をしてニュースレターを出して、リピート集客を頑張りなさいというだけのものなので、別にそれ以上でもそれ以下でもないです。

特に間違っていることも言っていないと思うので、ニュースレターに興味がある人は読んだら参考になる部分があるでしょう。

僕がこの本を読んで思ったのは、おそらく著者は飲食店と美容室のクライアントがほとんどで、それ以外の業種にも同じ理屈が通じると思っているんだろうなということです。

もちろん、顧客管理をしてリピート集客をシステム化すれば経営が安定するというのはどの業種でも一緒なんですけど、顧客管理をする顧客自体がいないお店が多いんですよね。

放っておいても多少は新規が入ってくる飲食店や美容室と、放っておいたらお客さんがゼロの他の業種では、やらなければいけないことは違ってくると思います。

ちなみに、放っておいても多少は新規が入ってくる業種というのは、生活の一部になっている業種ですね。

例えば、髪が伸びたら99%の人が美容室か床屋に行くと思います。

僕の友人で美容師と話すのが苦痛だから自分で切っているという30歳のメンズがいますが、彼はかなりの異端だと思います(笑)

他には、コンビニ・医者・歯医者・スーパー・不動産屋などが、生活の一部になっている業種です。

これらのお店は、数の多い少ないはあれど、新規客がゼロというのはほとんどありえません。

だいたい、潰れているお店を見ていると、新規が少ないから潰れているというよりは、何の努力もしないで新規客は来ているのに、それをリピート化できていないという理由で潰れています。

なので、そーゆーお店は早く「顧客管理」という視点を取り入れるべきだと思います。

ただ、ネイルやエステなどのいわゆるリラクゼーション系のサービスは贅沢品なので、何の努力もしなければ新規客がゼロというか、お店をオープンして以来、売り上げがゼロだというお店もザラにあります。

他にも、整体や鍼灸などの治療院などに来るお客さんは、そもそも治しに来ているので、顧客管理をいくら頑張ったとしても、治ったら来なくなります。

一部は予防のために通う人もいますが、それは本当に一部ですし、そもそも治って通わなくなること自体はお客さんにとって良いことであるケースがほとんどだと思うので、頑張るべきことがリピート集客ではないお店もたくさんあります。

DMとかニュースレターについて言及している本って多いですし、やれば大なり小なり結果は出ると思うので、全ての店舗が最優先でやるべきことなのかというとそうではないということですね。

この本に限らず「デジタルな時代だからこそアナログを使おう」と書いている本が多いですが、僕は「デジタルな時代だからこそデジタルをちゃんと使いこなそうぜ」と思っています。

ほとんどのお店がデジタルツールを使いこなせていないので、普通レベルで使えるというだけでお客さんから選ばれる現実がありますから。

ネットユーザーからは「知られていない」お店がほとんどですからね。

「普通レベルで使える」というのが鬼門に感じる店舗経営者も多いとは思いますが、10年後には使えないと淘汰される世の中が来ると思います。

いわゆるデジタルネイティブ世代と言われる、デジタル機器を当たり前のように使える世代が、ちょうど社会を引っ張っていく年齢になりますから。

「10年もお店やる気はない」というのでしたら無理してお勧めはしませんけど、そうじゃないんだったら今やったほうが良いと思いますよ。

ABOUTこの記事をかいた人

坂口 勇人

1980年千葉県生まれ。4年間会社員を経て独立。仕事は個人店への集客コンサルティングがメイン。現在会社は8期目。コンサルティング実績は、美容サロン、治療院、飲食店などで月間売り上げを数十万円~数百万円アップさせる。趣味は美味しいものを食べること、演劇鑑賞、プロレス観戦。